彼からの返信が2時間来ないだけで、心がざわざわする。
「もしかして、もう私に興味がなくなったのかな」 「何か悪いことをしてしまったのかな」 「他に好きな人ができたのかな」
頭では「そんなわけない」と分かっているのに、心の奥で不安がぐるぐると回り続ける。
恋愛と不安は切り離せない
恋愛をしていると、必ずと言っていいほど不安が顔を出す。
それは決して弱い心の表れではない。むしろ、誰かを大切に思っているからこそ生まれる、自然な感情。
私も大学時代、恋愛をするたびに様々な不安に悩まされた。コミュニケーション学を学んでいるのに、一番大切な人とのコミュニケーションで一番悩むという皮肉。
でも今思えば、その不安があったからこそ、相手のことを深く考え、関係を大切にしようとしていたのかもしれない。
不安の種類を知る
恋愛における不安には、いくつかの種類がある。
見捨てられ不安 「いつか私を嫌いになるのではないか」 「他の人の方が魅力的に見えるのではないか」
自己価値不安 「私なんかが愛される価値があるのか」 「こんな私でいいのか」
コントロール不安 「相手の気持ちが分からない」 「関係がどこに向かっているのか不明」
過去のトラウマ不安 「また傷つけられるのではないか」 「前と同じことが起こるのではないか」
どのタイプの不安も、実は私たちの心を守ろうとする防衛機制でもある。
私の不安体験
以前、とても好きになった人がいた。
でも彼は社交的で、私と正反対のタイプ。友達も多く、いつも楽しそうに誰かと話している。
そんな彼と付き合うようになってから、私の不安は止まらなくなった。
「私みたいな内向的な人と一緒にいて、つまらなくないのかな」 「もっと明るい子の方が彼には合っているのではないか」 「私といることで、彼の世界を狭めてしまっているのではないか」
不安になるたび、彼に確認したくなった。でも、あまり頻繁に不安を伝えると、相手も疲れてしまうのではないかという新たな不安が生まれる。
不安の根っこにあるもの
恋愛の不安を深く掘り下げてみると、多くの場合、自己価値感の低さが根っこにある。
「私は愛される価値がない」 「私は十分ではない」 「私は捨てられる」
そんな思い込みが、小さな出来事を大きな不安に変えてしまう。
でも、これらの思い込みは事実ではない。過去の経験や、社会から受けた影響、あるいは自分自身が作り上げた物語に過ぎない。
不安との付き合い方
不安をゼロにすることはできない。でも、不安と上手に付き合うことはできる。
不安を受け入れる 「不安を感じてはいけない」と否定するのではなく、「今、不安を感じているんだな」と認める。
現実的に考える 不安が出てきたとき、「これは事実?それとも想像?」と自分に問いかける。
相手を信頼する 今まで相手がしてくれたこと、言ってくれたことを思い出す。不安より事実に目を向ける。
自分を大切にする 不安になったとき、自分にとって心地よいことをして心を落ち着ける。
不安を相手に伝える方法
時には、不安を相手に伝えることも大切。
でも、「なぜ返信が遅いの?」「本当に私を好きなの?」と詰問するのではなく、自分の気持ちとして伝える。
「最近、少し不安になることがあるの。あなたのせいじゃないけれど、聞いてもらえる?」
そんな風に、相手を責めずに自分の気持ちを表現してみる。
不安は愛の証
実は、恋愛で感じる不安は、あなたがその人を大切に思っている証拠でもある。
どうでもいい人に対しては、不安なんて感じない。不安になるのは、失いたくない大切な何かがあるから。
その気持ちを恥じる必要はない。むしろ、自分の心の豊かさを表している。
成長のチャンス
恋愛の不安は辛いものだけれど、同時に成長のチャンスでもある。
不安と向き合うことで、自分の価値観や思考パターンに気づく。 相手とのコミュニケーションを通じて、信頼関係を深める。 自分自身を受け入れる力を育てる。
不安があるからこそ、より深い愛に成長していくことができる。
一人で抱え込まなくていい
恋愛の不安は、一人で抱え込まなくていい。
信頼できる友達に話してみる。 カウンセラーに相談してみる。 同じような経験をした人の話を聞いてみる。
自分の気持ちを言葉にすることで、不安の正体が見えてくることがある。
今日できること
もし今、恋愛で不安を感じているなら、まず深呼吸をしてみて。
そして、その不安に名前をつけてみて。「見捨てられ不安」「自己価値不安」、何でもいい。
不安の正体が分かれば、対処法も見えてくる。
あなたの不安は、あなたの愛の深さを表している。その優しい心を、まず自分自身に向けてあげて。
不安と共に歩む恋愛も、きっと美しいものになる。