彼からのメッセージを見て、心がふわっと軽くなる。一緒にいる時間が楽しくて、笑顔が自然にこぼれる。
でも、その嬉しさを感じた瞬間に、頭の中で別の声が聞こえてくる。
「でも、これがいつまで続くかわからない」 「きっと私の勘違いかもしれない」 「こんなに浮かれていて大丈夫?」
どうして、恋愛の喜びを素直に感じることがこんなに難しいのだろう。
喜びを感じることへの罪悪感
恋愛で嬉しいことがあると、なぜか後ろめたさを感じてしまう。
まるで「そんなに喜んではいけない」と自分自身に言い聞かせているみたい。幸せすぎると、その分だけ後で辛くなるような気がして。
これは私だけの感覚なのだろうか。
大学時代、コミュニケーション学の授業で「感情の抑制」について学んだ。日本の文化では、感情を表に出しすぎることは良しとされない傾向がある。特に女性は、「控えめであること」が美徳とされることが多い。
でも、そうやって感情を抑えすぎることで、本来味わえるはずの喜びまで薄れてしまう。
過去の傷が影を落とす
素直に喜べない理由の一つは、過去の経験にある。
以前、心から信じて喜んでいたのに、裏切られたり、突然終わってしまったり。そんな経験があると、今度は同じように傷つくことを恐れて、最初から期待しすぎないようにしてしまう。
でも、それは自分を守るための防御機制。決して悪いことではない。ただ、その防御が強すぎると、今目の前にある素敵な瞬間まで遮ってしまう。
私も昔、深く傷ついたことがある。その時は「もう二度と、こんなに人を信じることはしない」と誓った。でも、そうやって心を閉ざしていては、新しい幸せも入ってこない。
完璧でない関係への不安
恋愛関係には、いつも何かしら不安要素がある。
相手の気持ちがはっきりしない、将来が見えない、価値観の違いを感じる。そんな不完全さがあると、純粋に喜ぶことができなくなってしまう。
でも考えてみれば、完璧な恋愛関係なんて存在しない。お互いに違う人間なのだから、すべてが順調であるはずがない。
大切なのは、その不完全さも含めて関係を育てていくこと。そして、完璧でなくても、今この瞬間の喜びは本物だということ。
他者の目を気にしすぎる心
「恋愛で浮かれている」と思われたくない。 「軽い女だと思われたくない」。 「みっともないと思われたくない」。
そんな他者の目を気にして、自分の素直な気持ちを抑えてしまうことがある。
でも、あなたの恋愛はあなたのもの。他の人がどう思うかよりも、あなた自身がどう感じるかの方がずっと大切。
喜びを感じる許可を自分に与える
まずは、自分自身に「喜んでもいい」という許可を与えよう。
恋愛で嬉しいことがあったら、それを素直に受け取っていい。心がときめいたら、そのときめきを大切にしていい。幸せを感じたら、その幸せに浸っていい。
未来のことはわからない。でも、今この瞬間の喜びは確実にあなたのもの。それを味わう権利が、あなたにはある。
小さな喜びから始めてみる
いきなり大きな感情を受け入れるのは難しいかもしれない。
それなら、小さな喜びから始めてみよう。
好きな人からの何気ないメッセージ。 一緒に歩いているときの心地よさ。 相手が笑ってくれたときの嬉しさ。
そんな日常の小さな瞬間に、少しずつ素直に向き合ってみる。「あ、今嬉しいな」と心の中でつぶやいてみる。
不安と喜びは共存できる
不安があるからといって、喜びを感じてはいけないわけではない。
人間の感情は複雑で、相反する気持ちを同時に抱くことができる。恋愛の先行きが不安でも、今この瞬間は幸せ。そんな風に、両方の感情を受け入れることができる。
大切なのは、不安に支配されて喜びを見失わないこと。どちらも自分の大切な感情として、認めてあげること。
感情日記をつけてみる
毎日少しずつ、自分の感情を書き留めてみよう。
「今日は彼と話せて嬉しかった」 「彼からの連絡で心が軽くなった」 「一緒にいて、とても穏やかな気持ちになった」
文字にすることで、自分の感情がより明確になる。そして、書くという行為自体が、その感情を受け入れることにつながる。
友達との共有も大切
信頼できる友達がいるなら、素直な気持ちを話してみるのもいい。
恋愛の喜びを分かち合えると、その嬉しさは倍増する。そして、友達の反応を通して、自分の感情が自然で健康的なものだと確認できる。
ただし、相手は選ぼう。あなたの幸せを素直に喜んでくれる人と分かち合うことが大切。
今この瞬間を大切に
恋愛関係がどうなるかは、誰にもわからない。
でも、今この瞬間にあなたが感じている喜びは、紛れもなく本物。その感情を否定する必要はない。
未来への不安で今の幸せを台無しにするよりも、今を大切にしよう。そして、その積み重ねが、より深い関係を築く基盤になる。
あなたらしい愛し方を見つけて
人それぞれ、愛し方も愛され方も違う。
あなたには、あなたらしい恋愛の形がある。他の人と比べる必要はない。あなたが感じる喜びの形も、きっと特別なもの。
その特別さを、大切に育てていこう。素直な気持ちを抑えずに、あなたらしい愛を見つけていこう。
恋愛の喜びを素直に感じることは、決して恥ずかしいことではない。それは、あなたが生きていることの証拠。心が動いていることの証拠。
今日も、その素直な心を大切にして、一歩ずつ前に進んでいこう。