大学でも職場でも、なんとなく浮いてしまう

大学でも職場でも、なんとなく浮いてしまう

どこにいても周りに馴染めず、なんとなく浮いてしまう感覚について

読了時間: 5分

また今日も、休憩時間になると一人でスマホを見ている。

周りではグループができて、楽しそうな会話が聞こえてくる。私も混ざりたいような、でも入っていけないような。そんな微妙な距離感で、いつも端っこにいる。

これは大学の時から変わらない。いや、もっと前から、きっと。

どこにいても「なんとなく浮いてしまう」この感覚に、もう慣れてしまった。

みんなと何かが違う

明確に嫌われているわけじゃない。仲間外れにされているわけでもない。でも、なんとなく話題についていけなかったり、ノリが合わなかったり、タイミングがずれたり。

大学の時は、みんなが好きなアーティストを知らなかった。職場では、みんなが見ているドラマの話についていけない。ランチの時間も、なぜかいつも一歩遅れている。

私だけ違う世界にいるような、そんな感覚。

コミュニケーション学を専攻していた時、「集団力学」という授業があった。人がどうやってグループを形成し、どうやって所属感を得るのかを学んだ。理論的には理解できる。でも、実際にその「輪」に入るのは、今でも難しい。

頑張って合わせることの疲れ

みんなに合わせようとして、無理に明るく振る舞ったこともある。

流行りの話題を調べて、共通点を見つけようとした。みんなが笑っているタイミングで一緒に笑って、興味のないことにも「いいね」と言ってみた。

でも、そうやって作った「自分」は、どこか嘘っぽくて疲れてしまう。家に帰ると、どっと疲れが出る。本当の自分を隠しているような罪悪感もある。

そして結局、その演技も長くは続かない。いつの間にか元の自分に戻って、また浮いてしまう。

浮いてしまう理由

なぜ浮いてしまうのか、考えたことがある。

もしかしたら、私は少し古い価値観を持っているのかもしれない。本を読むのが好きで、一人の時間を大切にして、深く考えることを好む。そういう性格が、現代的な軽やかさとは合わないのかも。

あるいは、私が求めているつながりの深さが、一般的なものと違うのかもしれない。表面的な会話よりも、もっと本質的な話がしたい。でも、そういう機会はなかなかない。

繊細すぎるのかもしれない。みんなが気にしないようなことを気にしすぎて、結果的に行動が遅れてしまう。

でも、浮いているのは悪いことじゃない

長い間、この「浮いている」感覚を欠点だと思っていた。直さなければいけないものだと。

でも最近、少し考えが変わった。

浮いているということは、みんなとは違う視点を持っているということ。独自の価値観や感性を持っているということ。それは、実はとても貴重なこと。

みんなが同じ方向を向いているとき、違う角度から物事を見ることができる。みんなが見落としていることに気づくことができる。

私が浮いているのは、私がつまらない人間だからではない。私が、一般的な「型」にはまらない個性を持っているから。

同じような人は必ずいる

この世界には、私と同じように「浮いている」人がたくさんいる。

大勢の中では目立たないけれど、深く考える人。表面的な関係よりも、本質的なつながりを求める人。人に合わせるより、自分らしくいたい人。

そういう人たちは、案外近くにいるかもしれない。ただ、お互いに目立たないから、なかなか見つけられないだけ。

私も大学時代、図書館でよく見かける人がいた。いつも一人で、分厚い本を読んでいる。話したことはなかったけれど、なんとなく親近感を覚えていた。今思えば、その人も私と同じような感覚を持っていたのかもしれない。

少数でも深い関係

無理にたくさんの人と関わろうとしなくてもいい。

浮いてしまう私たちには、大勢のグループよりも、少数でも深い関係の方が合っている。本当に理解し合える一人や二人がいれば、それで十分。

表面的な「友達」が100人いるより、本当の自分を受け入れてくれる人が一人いる方が、ずっと価値がある。

一人の時間を大切にする

そして、一人の時間を罪悪感なく楽しもう。

みんなでワイワイするのも楽しいけれど、一人で本を読んだり、映画を見たり、散歩したりする時間も、同じように価値がある。

その時間があるからこそ、私たちは自分らしさを保てる。内面を豊かにできる。そして、いつか本当に大切な人と出会ったとき、深いつながりを築くことができる。

浮いている自分を受け入れる

もう、みんなに合わせようとして疲れるのはやめよう。

浮いている自分も、私の一部。それを恥じることはない。

職場で一人でランチを食べていても、大学で端っこにいても、それは私らしい過ごし方。無理に変える必要はない。

そうやって自分らしくいることで、きっと同じような感性を持った人との出会いが生まれる。表面的な関係では得られない、本当の意味でのつながりが。

あなたはあなたのままで大丈夫

もし今、同じような気持ちを抱えているなら、知ってほしい。

あなたが浮いてしまうのは、あなたがダメだからじゃない。あなたが特別だから。

みんなに合わせることができないのは、あなたが自分らしさを大切にしているから。

その個性を失わないで。その感性を大切にして。

あなたらしくいることで、きっと本当に大切な人との出会いが待っている。

今日も、自分らしく過ごそう。浮いていても、それがあなたの居場所。