友達が次々と結ばれていく中で

友達が次々と結ばれていく中で

周りの友達が恋人を見つけて幸せになっていく中で感じる複雑な気持ちについて

読了時間: 4分

また一人、友達に恋人ができた。

SNSに投稿された幸せそうな写真を見ながら、心からお祝いしたい気持ちと、どこか取り残されたような寂しい気持ちが同時にやってくる。

「おめでとう!」とコメントを打ちながら、胸の奥でちくりと痛むものがある。

この複雑な気持ち、きっと私だけではないはず。

喜びと寂しさが入り混じる心

友達の幸せを純粋に喜べない自分に罪悪感を覚える。

でも、この気持ちは決して意地悪なものではない。友達を妬んでいるわけでもない。ただ、自分の状況と比較してしまって、置いていかれるような気持ちになるだけ。

大学時代、コミュニケーション学の授業で「社会的比較理論」について学んだ。人は無意識のうちに他者と自分を比較し、それによって自己評価を形成するという理論。頭では理解していても、心はそう簡単にコントロールできない。

友達の幸せが、自分の現状を照らし出してしまう。それが辛いのだと思う。

変わっていく友達関係

恋人ができると、友達との関係も少しずつ変わっていく。

以前は頻繁に連絡を取り合っていたのに、返事が遅くなったり、会う回数が減ったり。決して意図的ではないし、友達も悪気はない。でも、優先順位が変わるのは自然なこと。

それを理解していても、やっぱり寂しい。

「今度みんなでお食事会しない?」と誘っても、「彼と予定があって…」という返事。これまでの「女子会」が「カップルも一緒に」の集まりに変わっていく。

気がつくと、一人でいるのは自分だけ。そんな状況が増えてくる。

時間の流れへの焦り

周りが次々とパートナーを見つけていくと、「自分だけ時が止まっている」ような気持ちになる。

みんなは新しいステージに進んでいるのに、自分だけ同じ場所に留まっている感覚。まるで置いてけぼりにされたような、取り残されたような。

「私もそろそろ…」という焦りが生まれる。でも、焦って誰かと付き合っても、きっと上手くいかない。それは頭では分かっているのに、心が急かしてくる。

年齢を重ねるほど、この焦りは強くなっていく。

一人の時間の意味を見失いそうになる

友達が恋愛に夢中になっていく様子を見ていると、自分の一人の時間が急に無意味に感じられることがある。

読書や映画鑑賞、ひとり旅や趣味の時間。これまで充実していると思っていた時間が、「恋人がいない言い訳」のように思えてきてしまう。

でも、これは間違った考え方だと思う。

一人の時間で培ってきたものは、決して無駄ではない。むしろ、その時間があったからこそ、今の自分がある。深く考える力、感性、価値観、すべてがその時間から生まれている。

友達を応援する気持ちを大切に

複雑な気持ちを抱えながらも、友達の幸せを喜ぶ気持ちは本物。

その優しさこそが、あなたらしさ。自分の寂しさを感じながらも、他者の幸せを願える心は、とても美しいものだと思う。

私も長い間、友達の恋愛話を聞くのが辛い時期があった。でも、その友達たちが私の恋愛を応援してくれた時の温かさを思い出すと、やっぱり友達は大切な存在だと感じる。

恋人ができても変わらない友情もある。時間がかかっても、また以前のような関係に戻ることもある。

みんなそれぞれのペース

友達が先に恋人を見つけたからといって、あなたが劣っているわけではない。

みんなそれぞれのペースがある。出会いのタイミングも、恋愛に向かう心の準備も、すべて人それぞれ。

早く結ばれることが良いことで、時間がかかることが悪いことではない。じっくりと自分と向き合い、本当に大切な人との出会いを待つことにも価値がある。

あなたにも必ず順番が来る

今は友達を見送る側にいるかもしれない。でも、いつかあなたにも順番が来る。

その時、今友達を応援してくれた気持ちを、きっと友達たちも同じように向けてくれる。今まで以上に、あなたの幸せを喜んでくれるはず。

そして、その時のあなたは、今の経験があるからこそ、一人でいる友達の気持ちを理解できる優しい人になっている。

今の時間も大切な人生の一部

友達が次々と結ばれていく中で感じる複雑な気持ちも、人生の大切な一部。

寂しさも、焦りも、応援する気持ちも、すべてがあなたの心を豊かにしてくれる。今しか味わえない感情を、大切に受け止めてみよう。

一人でいる時間に感じること、考えること、すべてがいつか誰かとの関係の中で活かされる。

今日もあなたらしく、自分のペースで歩んでいこう。

友達の幸せを心から祝福しながら、自分の時間も大切にして。あなたにも必ず、素敵な出会いが待っている。