好きになっても諦めてしまう癖

好きになっても諦めてしまう癖

誰かを好きになっても、まだ何も始まっていないのに早々と諦めてしまう心の動きについて

読了時間: 4分

また今回も同じだった。

素敵な人に出会って、心がときめいて、もしかしてと期待した瞬間に、もう諦めモードに入っている自分がいる。

「どうせ私なんか相手にされない」 「きっと他に好きな人がいる」 「私じゃ釣り合わない」

まだ何もアクションを起こしていないのに、まだ相手の気持ちもわからないのに、勝手に結論を出して、勝手に身を引いてしまう。

そんな自分が嫌になる。

諦めることで身を守っている

なぜいつも諦めてしまうのだろう。

考えてみると、諦めることで自分を守ろうとしているのかもしれない。期待しなければ、裏切られることもない。挑戦しなければ、拒絶されることもない。

傷つかないでいられる。

でもその代わりに、本当は手に入るかもしれなった幸せも、一緒に手放してしまっている。

私も大学時代、好きになった人がいた。でもその人が他の女の子と楽しそうに話しているのを見ただけで、「やっぱり私の出る幕じゃない」と勝手に判断して、距離を置いてしまった。

後から思えば、その女の子はただのクラスメートで、彼に特別な感情があったわけでもなかった。でも当時の私は、最悪のシナリオばかり想像して、自分から可能性を潰してしまった。

完璧なタイミングを待ちすぎている

「今はまだ準備ができていない」 「もう少し自分を磨いてから」 「相手がフリーになったら」

そんな風に、完璧なタイミングを待っているうちに、機会は過ぎ去ってしまう。

でも本当は、完璧なタイミングなんて存在しない。準備が完全に整うことも、すべての条件が揃うこともない。

恋愛は、いつでも不完全な状態から始まるもの。お互いに迷いや不安を抱えながら、それでも一歩を踏み出すことから生まれるもの。

相手の気持ちを勝手に決めつけてしまう

「彼は私なんか見ていない」 「彼女には他に好きな人がいるはず」

そんな風に、相手の気持ちを勝手に決めつけてしまうことがある。

でも実際のところ、相手の本当の気持ちなんてわからない。もしかしたら、あなたに興味を持っているかもしれない。もしかしたら、あなたからのアプローチを待っているかもしれない。

人の心は複雑で、表面的な態度だけでは判断できない。諦める前に、もう少し相手を知る努力をしてみても良いのではないだろうか。

過去の傷が影響している

諦め癖の根底には、過去の傷ついた経験があることも多い。

昔、勇気を出して気持ちを伝えて拒絶された。 好きな人に他に恋人がいることを知って、深く傷ついた。 期待していた関係が、思うように発展しなかった。

そうした経験が、「また同じことが起こるかもしれない」という不安を生み、早めに諦めることで自分を守ろうとする。

でも過去の経験が、すべて今回も繰り返されるとは限らない。人も状況も、すべて違う。過去の傷を癒すためにも、時には新しい挑戦が必要。

小さな一歩から始めてみる

いきなり大きな行動を起こす必要はない。諦める前に、まずは小さな一歩を踏み出してみよう。

笑顔で挨拶をしてみる。 共通の話題で会話をしてみる。 SNSで「いいね」を押してみる。

そんな些細な行動から、相手の反応を見てみる。案外、思っているよりも良い反応が返ってくるかもしれない。

そして何より、小さな行動を起こすことで、「諦める」以外の選択肢があることを思い出せる。

拒絶されても世界は終わらない

もし勇気を出してアプローチして、うまくいかなかったとしても、世界は終わらない。

確かに悲しいし、傷つくかもしれない。でも、それでも生きていけるし、また新しい出会いもある。

そして何より、「諦めなかった自分」を好きになれる。結果がどうであれ、挑戦した事実は、自信につながる。

諦めることも時には必要

でも、すべてのケースで諦めてはいけないというわけではない。

明らかに脈がない時。相手に恋人がいる時。自分の気持ちが一時的なものだと分かった時。

そんな時は、潔く諦めることも大切。ただし、「諦める理由」をしっかりと考えた上で。

根拠のない不安や、過去の経験に基づく決めつけではなく、現実的な判断で。

あなたには幸せになる権利がある

諦め癖があるあなたへ。

あなたには幸せになる権利がある。誰かに愛される権利がある。だから、その権利を自分から手放さないでほしい。

確かに傷つくリスクはある。期待通りにいかないこともある。でも、そのリスクを恐れて何もしないでいるのは、もったいない。

今度は少しだけ違う選択を

次に誰かを好きになったとき、いつものように諦めそうになったら、こう自分に問いかけてみて。

「本当に諦める理由があるの?」 「相手の気持ちを確かめる努力はした?」 「過去の経験に縛られすぎていない?」

そして、少しでも可能性があると感じたら、諦める前に小さな一歩を踏み出してみて。

あなたの優しさと思いやりは、きっと誰かの心に届く。その機会を、自分から潰してしまわないでほしい。

今度こそ、諦めない勇気を選んでみよう。あなたにはその価値がある。