恋愛における自分の役割がわからない

恋愛における自分の役割がわからない

恋愛関係で自分がどう振る舞えばいいのか、どんな役割を果たすべきなのかわからずに悩む気持ちについて

読了時間: 4分

カップルの動画を見ていると、いつも不思議に思う。

彼らはなぜこんなにも自然に、お互いの役割を理解し合えているのだろう。甘える人と甘えられる人、リードする人とついていく人、支える人と支えられる人。

でも私は、恋愛においてどんな役割を果たせばいいのかがわからない。

「普通の恋愛」って何だろう

周りの恋愛を見ていると、みんなそれぞれの「型」を持っているように見える。

明るくて社交的な人は、恋人を楽しませる役割。 おっとりとした人は、癒しを与える役割。 しっかりした人は、支える役割。

でも私は、自分がどのタイプに当てはまるのかがわからない。時には甘えたいし、時には頼りにされたい。時には引っ張っていきたいし、時についていきたい。

こんな曖昧な自分で、本当に誰かと恋愛できるのだろうか。

コミュニケーション学で学んだこと

大学でコミュニケーション学を専攻していたとき、興味深い理論に出会った。

人間関係には「相補的関係」と「対称的関係」があるという考え方。相補的関係は役割が明確に分かれているもの(例:先生と生徒)、対称的関係は対等で柔軟なもの(例:友人同士)。

恋愛関係も、この二つの要素を持っている。でも私は長い間、恋愛は必ず相補的でなければならないと思い込んでいた。「女性らしく」「男性らしく」といった固定的な役割があると。

でも本当は、恋愛関係はもっと流動的で、その時々で役割が変わってもいいのかもしれない。

「らしさ」のプレッシャー

社会には「恋愛における女性らしさ」についての期待がある。

控えめで、可愛らしく、男性を立てて、甘え上手で。

でも私は、そんな風に振る舞うのが自然にはできない。甘えるのは恥ずかしいし、頼るよりも自分で解決したい。可愛らしいよりも、きちんとしていたい。

そんな自分は、恋愛に向いていないのだろうか。

でも最近気づいたことがある。「らしさ」は一つではない。恋愛のスタイルも、人それぞれでいいはず。

自分を演じることの疲れ

過去に、相手に合わせて自分を演じようとしたことがある。

相手が甘えさせてくれるタイプなら、甘える自分を演じる。 相手が頼りたがるタイプなら、しっかりした自分を演じる。

でも演じることは、とても疲れる。本当の自分との間にギャップを感じて、いつも心のどこかで違和感がある。そして結局、長続きしない。

本当の自分を隠してまで恋愛する意味があるのか、疑問に思うようになった。

役割より大切なもの

でも今は思う。恋愛において一番大切なのは、固定的な役割を演じることではない。

お互いを尊重し合うこと。 素直な気持ちを伝え合うこと。 一緒にいて心地よいと感じること。

役割は、その関係の中で自然に生まれてくるもの。最初から決めておく必要はない。

あなたはあなたでいい

私と同じように、恋愛における自分の役割がわからなくて悩んでいるあなたへ。

あなたは、特定の「型」にはまる必要なんてない。

時には強くて、時には弱い。 時には甘えて、時には甘えさせてあげる。 時にはリードして、時には任せる。

そんな多面的なあなたこそが、魅力的なのだと思う。

相手との化学反応を楽しもう

恋愛は、一人で完結するものではない。相手との化学反応で生まれるもの。

Aさんといるときのあなたと、Bさんといるときのあなたは、きっと少し違う。それは当然のこと。相手によって引き出される一面が変わるのは、自然なこと。

だから、「恋愛における自分」を事前に決めておく必要はない。その人との関係の中で、新しい自分を発見していけばいい。

不安になったときは

それでも不安になったときは、こう考えてみて。

あなたが友達と一緒にいるとき、特定の「役割」を演じているだろうか。きっと、自然体でいるはず。時には相談し、時には相談される。時には笑わせ、時には笑わせてもらう。

恋愛だって、それと同じでいい。もちろん友情とは違う特別さがあるけれど、基本的な在り方は変わらない。

今の自分を受け入れて

恋愛における役割がわからなくても大丈夫。

その「わからなさ」こそが、あなたの柔軟性の証拠。固定的な役割にとらわれず、相手との関係に応じて自然に変化できる能力。

完璧な恋人になろうとする必要はない。完璧な役割を演じる必要もない。

ただ、今のあなたのまま、素直な気持ちで人と向き合えばいい。そうすれば、自然とあなたらしい恋愛のスタイルが見つかるはず。

あなたの多面性を受け入れてくれる人は、必ずいる。その人との関係の中で、きっと新しい自分の一面を発見できる。

焦らず、自分を信じて。あなたらしい恋愛を見つけていこう。