普段なら普通に話せるのに、好きな人の前に立つと、まるで別人になったかのように緊張してしまう。
心臓がドキドキして、手のひらに汗をかいて、頭の中が真っ白になる。言いたいことはたくさんあるのに、口から出てくるのは「あ、えーっと…」ばかり。
後で一人になってから「なんであんなにバカみたいになってしまったんだろう」と自分を責めてしまう。
この気持ち、とてもよく分かる。
緊張は「好き」の証拠
まず大切なことを伝えたい。緊張してしまうのは、決して悪いことではない。
それは、その人があなたにとって特別な存在だという証拠。どうでもいい相手の前で緊張することはない。大切に思っているからこそ、失敗したくない、良く思われたいという気持ちが強くなって、結果的に緊張してしまう。
私も大学時代、好きな先輩の前では全く話せなくなってしまった。普段は友達とも普通に話せるのに、その先輩の前では中学生に戻ったかのように幼くなってしまう自分が情けなかった。
でも今思えば、その緊張も含めて、純粋な恋心の表れだったのかもしれない。
完璧でありたい気持ち
好きな人の前で緊張する理由の一つは、「完璧でありたい」という気持ち。
普段の自分よりも、もっと面白く、もっと魅力的に見せたい。つまらないことは言いたくない、恥ずかしい姿は見せたくない。そんな気持ちが強くなりすぎて、結果的に何も言えなくなってしまう。
でも考えてみて。あなたが誰かを好きになるとき、その人の完璧さに惹かれるだろうか。むしろ、少し天然なところや、ちょっと慌てているところに心を動かされることの方が多いのではないだろうか。
完璧でない自分も、きっと魅力的。
緊張している自分を受け入れる
緊張を隠そうとすると、余計に緊張してしまう。
「緊張してはいけない」と思えば思うほど、意識がそこに向いてしまって、ますます上手く話せなくなる。
それよりも、緊張している自分をそのまま受け入れてしまった方が楽。
「あ、緊張してるかも」と素直に言ってしまうのも一つの方法。意外にも、その正直さが相手の心に響くかもしれない。
私も以前、好きな人の前で「すみません、緊張してて…」と正直に言ったことがある。そうしたら相手も笑顔で「大丈夫ですよ」と言ってくれて、それから自然に話せるようになった。
小さな会話から始める
いきなり深い話をしようとしなくても大丈夫。
「お疲れさまです」「今日は寒いですね」「そのバッグ素敵ですね」
そんな何気ない挨拶や一言から始めればいい。緊張していても言える、短い言葉から。
私が学んだのは、コミュニケーションは積み重ね。最初から完璧な会話を目指さなくても、小さな交流を重ねていけば、少しずつ自然に話せるようになる。
相手のことを観察する時間
緊張して話せないとき、実はあなたは相手のことをよく観察している。
どんな表情をするのか、どんな話し方をするのか、どんなことに興味があるのか。その観察力は、きっと後で役に立つ。
話せなかった時間も、決して無駄ではない。相手のことを理解する大切な時間。
自分らしさを忘れずに
緊張していても、あなたの優しさや思いやりは伝わっている。
言葉にならなくても、その人を大切に思う気持ちは、表情や態度から相手に届いているもの。
あなたがその人を見つめる眼差し、そっと微笑む瞬間、話しかけてもらったときの嬉しそうな表情。それらすべてが、あなたらしい魅力。
緊張も含めて愛らしい
実は、緊張している姿も含めて、あなたの魅力の一部。
一生懸命さや真剣さが伝わって、相手にとっても印象に残る存在になっているかもしれない。
流暢に話せる人よりも、少し緊張しながらも一生懸命話そうとする人の方が、心に残ることもある。
時間が解決してくれることもある
慣れというものは確実にある。
最初はとても緊張していても、何度か話すうちに少しずつ自然になっていく。相手も人間だと分かってくると、特別視しすぎていた自分に気づくことができる。
焦らなくて大丈夫。時間をかけて、ゆっくりと距離を縮めていけばいい。
緊張する自分も愛してあげよう
緊張する自分を責めないで。
その緊張は、あなたの純粋な心の表れ。真剣に相手のことを思っている証拠。
緊張しながらも、その人の前に立つ勇気を持っているあなたは、とても素敵。
今日もその人に会えることを喜ぼう
緊張するけれど、でもその人に会えるのは嬉しい。
その複雑な気持ちも含めて、恋愛の醍醐味。ドキドキしながらも、心がきゅんとする瞬間を大切にしよう。
完璧に話せなくても、あなたの気持ちはきっと相手に伝わっている。
緊張している今のあなたも、とても愛らしくて、価値のある存在。
そのままの自分を受け入れて、今日もその人への想いを大切に抱きしめていよう。