女友達とおしゃべりしているときは、あんなに自然に笑えるのに。
でも男性が一人でも混じると、途端に心臓がドキドキして、何を話していいかわからなくなってしまう。
普段の自分はもっと面白いはずなのに、もっと話し上手なはずなのに。なのに男性を前にすると、まるで別人のように緊張してしまう自分がいる。
どうして緊張してしまうのだろう
この緊張の正体は何なのだろう。
恋愛感情があるわけでもない男性に対しても緊張する。職場の先輩、友達の彼氏、店員さん。関係性に関わらず、男性というだけで身構えてしまう。
私が大学でコミュニケーション学を学んでいたとき、興味深いことを知った。私たちの緊張は、多くの場合「評価されることへの恐れ」から生まれるということ。
つまり、男性を前にした緊張は、「どう思われているのか」「変に思われないか」「嫌われないか」という不安の表れなのかもしれない。
でも、なぜ男性に対してだけそう感じるのだろう。
社会が作り出した「男性への意識」
きっと私たちは、気づかないうちに社会からたくさんのメッセージを受け取っている。
「女性は男性に可愛いと思われるべき」 「男性の前では控えめでいるべき」 「男性に嫌われたら価値が下がる」
そんな無意識の刷り込みが、男性を前にしたときの緊張を生み出しているのかもしれない。
私も長い間、男性の目を通して自分を見ていた。「この話は面白いと思ってもらえるかな」「この服装は変じゃないかな」「笑い方は可愛いかな」。
でも、そうやって男性の評価ばかり気にしていると、本当の自分がどんどん見えなくなっていく。
過去の経験が与える影響
もしかしたら、過去に男性から傷つけられた経験があるかもしれない。
言葉で傷つけられたり、無視されたり、馬鹿にされたり。そんな経験が心の奥に残っていて、男性全般に対する警戒心を生み出している可能性もある。
私にも覚えている。中学生のとき、好きになった男の子に告白して、友達の前で笑われた経験。あの時の恥ずかしさと傷つきは、長い間私の心に残っていた。
そうした経験が積み重なって、「男性は怖い存在」「男性の前では失敗できない」という思い込みが生まれてしまう。
「完璧でいなければ」という呪縛
緊張の背景には、「完璧でいなければならない」という思い込みもある。
男性の前では、面白い話ができて、笑顔が素敵で、気の利いた返事ができて、そんな理想的な自分でいなければならない。そう思い込んでいる。
でも考えてみてほしい。完璧な人なんて存在しない。そして、完璧すぎる人よりも、少し不完全で人間らしい人の方が、実は魅力的だったりする。
あなたが女友達と自然に話せるのは、完璧でいようとしないから。ありのままの自分を出せるから。
緊張することを恥じる必要はない
まず、緊張することを恥じる必要はない。
緊張するということは、相手を意識している証拠。そして、良い印象を与えたいと思っている証拠。それは決して悪いことではない。
私も長い間、この緊張を「直すべき欠点」だと思っていた。でも今は違う。緊張も、私の一部として受け入れている。
緊張している自分も、本当の自分。それを隠そうとするのではなく、「ちょっと緊張しちゃって」と素直に言えるようになったとき、意外にも相手との距離が縮まることがある。
小さな一歩から始めよう
急に緊張しなくなるのは難しい。でも、少しずつ慣れていくことはできる。
まずは、「今日は一言だけ話してみよう」「今日は挨拶だけでもちゃんとしてみよう」そんな小さな目標から。
私が最初に試したのは、コンビニの男性店員さんに「ありがとうございます」を言うこと。たったそれだけでも、最初はドキドキした。でも毎日続けているうちに、少しずつ自然に言えるようになった。
男性も同じ人間だということ
当たり前のことだけれど、男性も私たちと同じ人間。
緊張したり、失敗したり、傷ついたり。私たちが思っているほど、完璧で強い存在ではない。
そして多くの男性は、女性が思っているほど女性を厳しく評価していない。むしろ、緊張している姿を可愛いと思ったり、一生懸命話そうとする姿を好ましく思ったりしている。
自分らしさを大切に
最も大切なのは、男性の前でも自分らしくいること。
緊張しながらでも、あなたの優しさや思いやり、面白さや知識は、きっと伝わる。完璧に話せなくても、あなたの人柄は感じ取ってもらえる。
私も今でも、初対面の男性の前では緊張する。でも以前ほど「緊張してはいけない」と自分を責めることはなくなった。
緊張している自分も、自分らしさの一部として受け入れている。
あなたのペースで大丈夫
急いで変わろうとしなくていい。
今日は昨日より少しだけ、来週は今週より少しだけ、自然に接することができるようになればいい。
そして何より、男性に好かれるために自分を変える必要はない。あなたはあなたのままで十分魅力的。
緊張しながらでも、少しずつ、あなたらしい関わり方を見つけていけばいい。
男性を前にして緊張してしまうあなたへ。
その繊細さも、慎重さも、すべてあなたの魅力の一部。焦らず、自分のペースで、少しずつ前に進んでいこう。
きっと、その優しい心を理解してくれる人との出会いが待っている。