また今回も、友達どまりだった。
彼とはよく話すし、一緒にいて楽しい。価値観も合うし、趣味の話で盛り上がることも多い。でも、なぜかいつも「良い友達」で終わってしまう。
「なんで私はいつも友達どまりなんだろう？」
そんな疑問が、また心の中に浮かんでくる。
友達になるのは得意だけれど
異性の友人を作るのは得意な方だと思う。
気取らずに話せるし、相手の話もよく聞く。共通の趣味があれば一緒に楽しめるし、困っているときには相談にも乗る。
でも、そこから先に進めない。いつの間にか「頼れる友達」「話しやすい人」というポジションに落ち着いてしまう。
大学でコミュニケーション学を学んでいたとき、面白いことを知った。人間関係には「親密性の段階」があり、友情と恋愛では、そのプロセスが微妙に異なるということ。
友情は安心感や信頼を基盤とするが、恋愛にはそれに加えて「特別感」や「ドキドキ感」が必要。そして、その違いを生み出すのは、実はとても微細な要素だったりする。
「安全すぎる」存在になってしまう
友達どまりになってしまう理由の一つは、相手にとって「安全すぎる」存在になってしまうから。
いつでも理解してくれる。いつでも受け入れてくれる。いつでも変わらずに接してくれる。
これらは友情においては素晴らしい要素。でも恋愛においては、時として「刺激不足」と感じられてしまうことがある。
私も長い間、「いい人」でいることが大切だと思っていた。でも気づいたのは、「いい人」と「魅力的な人」は必ずしも同じではないということ。
境界線が曖昧なまま
友達から恋人に発展する関係もあるけれど、多くの場合、どこかでその「境界線」を意識的に越える瞬間がある。
でも私は、その境界線を越えることが苦手。
なんとなく気まずくなったらどうしよう。今の関係が壊れてしまったらどうしよう。そんな不安が先に立って、結局何もできずにいる。
相手も同じように感じているのかもしれない。お互いに「友達のままでいた方が安全」と思って、誰も一歩を踏み出さない。
「女性」として見られていない？
時々、鏡を見ながら考える。私は「女性」として魅力的なのだろうかと。
友達としては好かれているけれど、恋愛対象としては見られていないのではないか。そんな不安が頭をよぎる。
でも、これは必ずしも外見の問題ではない。むしろ「女性らしさ」の表現方法の問題かもしれない。
例えば、いつも対等な関係でいようとしすぎて、時には甘えたり、頼ったりすることを忘れてしまう。「一人でも大丈夫」という強さを見せすぎて、相手に「守りたい」と思わせる隙を与えていない。
恋愛感情の示し方がわからない
友情と恋愛の大きな違いは、感情の表現方法。
友達に対しては「楽しい」「面白い」「嬉しい」という感情を素直に表現できる。でも恋愛感情となると、どう表現していいのかわからなくなる。
「好き」という言葉の重みが怖くて言えない。相手を特別視していることを態度で示すのも恥ずかしい。結局、いつもと変わらない接し方を続けてしまう。
でも相手からすれば、「友達と同じ扱い」に見えてしまう。特別感を感じることができない。
小さなサインから始めてみる
友達以上の関係になるためには、まず相手に「あなたは特別」というメッセージを伝える必要がある。
でも、いきなり大胆なアプローチをする必要はない。小さなサインから始めてみよう。
二人だけの時間を作りたがる。 少しだけ特別な話をする。 さりげなく外見を褒める。 困ったときに、真っ先に相談する。
これらは友情の範囲内でもできることだけれど、少し意識を変えるだけで「特別感」を演出できる。
「女性らしさ」を少しだけ意識してみる
「女性らしさ」というと、何だか古臭い感じがするかもしれない。でも、これは決して従順になることではない。
自分の魅力を自覚し、それを適切に表現すること。時には弱さを見せ、相手に頼ること。感情を素直に表現すること。
私も最初は抵抗があった。でも少しずつ意識を変えてみると、相手の反応も変わってくることに気づいた。
友達でいることの価値も認めよう
でも、すべての異性友達と恋愛関係になる必要はない。
むしろ、信頼できる異性の友人がいることは、とても貴重なこと。彼らからの視点やアドバイスは、同性の友人とは違った価値がある。
友達どまりになることを、すべて失敗だと思う必要はない。それぞれの関係に、それぞれの価値がある。
一歩を踏み出す勇気
もし本当に友達以上の関係を望むなら、どこかで勇気を出して一歩を踏み出す必要がある。
それは告白である必要はない。でも、相手に「あなたを特別に思っている」というメッセージを伝える必要がある。
失敗するかもしれない。今の関係が変わってしまうかもしれない。でも、そのリスクを取らなければ、きっと何も変わらない。
あなたの魅力を信じて
友達として愛されているあなたは、きっと恋人としても魅力的。
優しさ、理解力、共感力、そして一緒にいて安心できる雰囲気。これらはすべて、恋愛においても大切な要素。
あとは、それに少しの「特別感」を加えるだけ。あなたにはその力がある。
次に気になる人ができたときは、少しだけ勇気を出してみよう。友達以上の扉は、あなたが開くのを待っている。