ノートを開いて、ペンを手に取る。今日は少し特別な時間にしようと思う。
これまでの恋愛について、そして恋愛を通じて変わってきた自分について、静かに振り返ってみたい。
きっと、今の私につながる大切な何かが見えてくるはず。
最初の恋は、憧れだった
中学生の頃の初恋を思い出す。
その人のことを好きになった理由は、今思えばとても表面的だった。かっこいいから、みんなに人気があるから、スポーツができるから。
でも、その人の内面を本当に知ろうとしていたかと言えば、そうではなかった。理想を投影していただけだったのかもしれない。
あの頃の私は、恋愛を「選ばれること」だと思っていた。相手に気に入られるために、自分を変えようとばかりしていた。
今振り返ると、とても苦しい恋愛の仕方だった。でも、それが当時の私なりの精一杯だった。
大学時代の混乱期
大学に入って、恋愛観が大きく揺らいだ時期があった。
周りには様々な恋愛スタイルの人がいた。軽やかに恋人を変える人、一途に一人を想い続ける人、恋愛よりも他のことを優先する人。
私はどうしたらいいのか分からなくなった。
コミュニケーション学を専攻していたのに、肝心の恋愛コミュニケーションはうまくいかない。理論と実践の間にある深い溝を、初めて実感した。
付き合った人もいたけれど、どこか演技をしているような感覚があった。「こうあるべき恋人像」を演じている自分がいた。
相手も私も、お互いの本当の姿を見ていたのか、今でも疑問に思う。
一人でいることを学んだ時期
20代前半で、しばらく恋愛から距離を置いた時期があった。
最初は寂しかった。周りがカップルばかりに見えて、自分だけが取り残されているような気がした。
でも、その時間があったからこそ、大切なことに気づけた。
一人でいることの快適さ。自分のペースで生きることの大切さ。そして何より、自分自身と向き合うことの重要性。
本をたくさん読んだ。映画もたくさん見た。一人旅もした。その中で、少しずつ自分の価値観が明確になっていった。
恋愛は人生の一部であって、すべてではない。そんな当たり前のことに、ようやく気づけた。
深く傷ついた恋愛
その後、本当に好きになった人ができた。
それまでの恋愛とは明らかに違っていた。相手のことを心から理解したいと思ったし、自分のことも素直に話せた。
でも、結果的にその恋愛は終わった。理由は様々あったけれど、今思えば、お互いまだ準備ができていなかったのかもしれない。
深く傷ついた。立ち直るのに時間がかかった。
でも、その痛みの中で学んだことがある。本当に愛するということ、そして愛されることの重さ。恋愛には、必ずリスクが伴うということ。
それでも、愛することをやめたくないと思った。
自分を大切にすることを覚えた時期
傷が癒えてきた頃、重要なことに気づいた。
相手に愛されることよりも、まず自分を愛することが大切だということ。
それまでの私は、いつも相手の気持ちばかりを気にしていた。相手に合わせることが愛だと思っていた。
でも、自分を大切にできない人が、相手を本当に大切にできるのだろうか。自分の気持ちを無視している人が、相手の気持ちを本当に理解できるのだろうか。
少しずつ、自分の意見を言うことを覚えた。嫌なことは嫌だと伝えることを覚えた。そして、相手にも同じことを求めるようになった。
今の私の恋愛観
今の私の恋愛観は、きっと昔とは大きく変わっている。
恋愛は「完璧な相手を見つけること」ではなく、「不完璧な者同士が支え合うこと」だと思うようになった。
相手に求めることよりも、自分が与えられることを考えるようになった。でも同時に、自分の幸せも大切にするようになった。
一人でいることを恐れなくなった。だからこそ、誰かといることの特別さも分かるようになった。
成長は終わらない
振り返ってみると、恋愛を通じて私は本当にたくさんのことを学んできた。
コミュニケーションの取り方、自分の気持ちとの向き合い方、他者との距離感、そして何より、愛することと愛されることの意味。
でも、成長は終わらない。今もまだ、学び続けている。
次に誰かを好きになったとき、きっと今までとは違った愛し方ができるはず。より深く、より豊かに。
あなたの成長も振り返ってみて
もしあなたも、恋愛における自分の成長を振り返ってみたいなら、ぜひ時間を作ってみてほしい。
過去の恋愛を思い出すのは、時として辛いこともある。でも、その経験すべてが今のあなたを作っている大切な財産。
うまくいかなかった恋愛からも、必ず何かを学んでいるはず。傷ついた経験からも、愛することの大切さを知ったはず。
今の自分を受け入れる
振り返ってみて気づくのは、どの時期の自分も、その時なりに精一杯だったということ。
未熟だった頃の自分を責める必要はない。間違いを犯した自分を恥じる必要もない。
すべての経験が、今の素敵なあなたにつながっている。
恋愛における成長に、終わりはない。これからも、きっと新しい発見や学びがある。
その過程を楽しみながら、自分らしい恋愛を見つけていこう。
今日のあなたは、昨日のあなたよりもきっと成長している。そして明日のあなたは、今日のあなたよりもさらに素敵になっているはず。
そんな自分を信じて、また新しい一歩を踏み出してみよう。