恋愛をしていると、いつの間にか相手の気持ちばかりを考えている自分に気づく。
「彼はどう思っているのかな」「嫌われないようにしなきゃ」「こんなこと言ったら重いかな」
でも、私の気持ちはどこにあるのだろう。私は本当はどう感じているのだろう。
最近、そんな疑問が心の中で大きくなっている。
気づけば相手優先になっている
付き合い始めの頃は特にそうだった。
相手の好みに合わせて服を選び、相手が興味を持ちそうな話題を用意し、相手のスケジュールに合わせて予定を組む。
それが愛情だと思っていた。相手のことを思いやることが、恋愛では大切だと信じていた。
でも、ふと立ち止まって考えてみる。私は本当にその服が好きだったのだろうか。私は本当にその映画を見たかったのだろうか。私は本当にその日に会いたかったのだろうか。
答えは、よくわからない。いつの間にか、自分の感情が見えなくなっていた。
感情を抑えることに慣れてしまった
私たちは小さい頃から、感情をコントロールすることを学んできた。
「我慢しなさい」「空気を読みなさい」「相手の立場になって考えなさい」
これらの教えは確かに大切。でも、時としてそれが自分の感情を軽視することにつながってしまう。
恋愛でも同じ。「恋人同士なら相手を優先するのが当然」という思い込みがあって、自分の気持ちを後回しにしてしまう。
私も大学時代、コミュニケーション学を学びながら気づいたことがある。良いコミュニケーションは、相手を理解することと同じくらい、自分を理解することが重要だということ。でも実際の恋愛では、それがなかなか実践できなかった。
「重い」と思われることへの恐れ
自分の感情を表現することを躊躇してしまう理由の一つは、「重い人」だと思われることへの恐れ。
「こんなに好きだなんて言ったら引かれるかな」「寂しいって伝えたらうざがられるかな」「もっと一緒にいたいって言ったらプレッシャーになるかな」
でも、考えてみてほしい。あなたの正直な気持ちを「重い」と感じる人は、本当にあなたにとって大切な人だろうか。
あなたの感情を受け止めてくれない人と、長く一緒にいても幸せになれるだろうか。
自分の感情を知ることから始めよう
自分の感情を大切にするためには、まず自分の感情を知ることが必要。
でも、これが案外難しい。特に、相手に合わせることに慣れてしまっていると、自分が何を感じているのかがわからなくなってしまう。
そんな時は、一人の時間を作って、静かに自分と向き合ってみよう。
今日のデート、本当に楽しかった? 彼の提案、本当に賛成だった? この関係性、本当に居心地がいい?
正解を求める必要はない。ただ、自分の心の声に耳を傾けてみる。
小さなことから自分の気持ちを表現してみる
いきなり大きな感情を表現するのは勇気がいる。だから、まずは小さなことから始めてみよう。
「今日は和食が食べたいな」 「この映画、実はあまり興味がないんだ」 「疲れているから、今日は早く帰りたい」
こんな些細なことでも、自分の気持ちを伝えることは大切。そして、相手がそれをどう受け取るかを観察してみよう。
本当にあなたを大切にしてくれる人なら、あなたの小さな希望も尊重してくれるはず。
感情は間違いではない
私たちは時々、自分の感情が「間違っている」と思ってしまうことがある。
「こんなことで嫉妬するなんて器が小さい」「こんなに寂しがるなんて依存的すぎる」「こんなに怒るなんて短気すぎる」
でも、感情に正しいも間違いもない。感情は、あなたの心が発する大切なメッセージ。
嫉妬は、相手を大切に思っている証拠。 寂しさは、もっと近くにいたいという愛情の表れ。 怒りは、あなたの境界線が侵されたというサイン。
これらの感情を「悪いもの」として抑え込むのではなく、「なぜこう感じるのか」を理解しようとすることが大切。
相手の感情も、自分の感情も大切
自分の感情を大切にすることは、相手を軽視することではない。
相手の気持ちも大切にしながら、同時に自分の気持ちも大切にする。これが健全な関係性の基盤。
そのためには、お互いに正直であることが必要。表面的な優しさではなく、本当の意味での思いやりを育てていくこと。
感情を大切にする関係性を築こう
あなたが自分の感情を大切にすることで、相手もきっと自分の感情を大切にするようになる。
お互いの気持ちを尊重し合える関係性。そこでは、どちらも我慢しすぎることなく、自然体でいられる。
そんな関係性を築いていくことで、恋愛はもっと豊かで、もっと深いものになる。
今日から始めてみよう
今日から、少しずつ自分の感情を大切にしてみよう。
朝起きた時の気分を確認してみる。 食事の時に、本当に食べたいものを選んでみる。 会話の中で、自分の正直な意見を少し混ぜてみる。
小さな積み重ねが、やがて大きな変化につながる。
あなたの感情は、あなたにとって最も大切な宝物の一つ。それを軽視していては、本当の幸せは手に入らない。
相手を大切にすることと、自分を大切にすることは両立できる。そして、両方を大切にできる関係こそが、本当に価値のある関係。
今日から、あなたの感情をもっと大切にしてあげよう。あなたにはその権利があるし、その価値がある。