友達の恋愛話を聞いていると、いつも心の奥で小さくため息をつく。
「今度の彼、本当に優しくて」「告白されちゃった」「付き合って3ヶ月記念日なの」
みんな当たり前のように恋愛を楽しんでいる。でも私には、そんな「成功体験」がない。
むしろ失敗ばかり。片思いは実らず、告白は断られ、せっかく始まった関係も続かない。
だから今、心から思う。一度でいいから、恋愛における自分の成功体験が欲しい。
成功体験がないことの重さ
恋愛における成功体験がないということは、想像以上に心に重くのしかかる。
仕事では成果を出せるし、勉強だって頑張れば結果がついてくる。趣味でも、努力すれば上達する。でも恋愛だけは、どんなに頑張っても報われない。
「私は恋愛下手なんだ」「きっと魅力がないんだ」「恋愛に向いていないんだ」
そんな気持ちが積み重なって、いつの間にか恋愛に対して臆病になってしまった。
私も大学時代、コミュニケーション学を学びながら、皮肉にも恋愛コミュニケーションだけは上手くいかなかった。理論は分かるのに、実際の場面では緊張してしまって、本来の自分を出せない。
そんな自分がもどかしくて、「もっと勉強すれば」と恋愛本を読み漁ったこともある。でも知識が増えるほど、頭で考えすぎて、ますます自然に振る舞えなくなった。
小さな成功体験から始めよう
でも気づいたことがある。恋愛の成功体験は、必ずしも「付き合う」ことだけではない。
好きな人と楽しく会話できた。 自然に笑顔を向けられた。 連絡先を交換できた。 二人でお茶することができた。 相手に興味を持ってもらえた。
これらもすべて、立派な成功体験。
私たちは「付き合う」という大きな成功ばかりを求めがちだけれど、そこに至るまでには無数の小さな成功がある。まずは、その小さな成功に気づくことから始めよう。
失敗を成功の一部として捉える
実は、失敗も成功体験の一部なのかもしれない。
告白して断られたということは、自分の気持ちを伝える勇気があったということ。 うまく話せなかったということは、相手を大切に思っていたということ。 関係が続かなかったということは、自分なりに努力したということ。
失敗の中にも、成長や学びがある。それに気づけたとき、失敗は単なる失敗ではなく、次の成功への階段になる。
他人と比較しないこと
友達の恋愛話を聞いていると、つい自分と比較してしまう。でも、恋愛に「正解」はない。
ある人にとっての成功が、別の人にとっての成功とは限らない。短期間で多くの人と付き合うことが成功だと思う人もいれば、一人の人とじっくり関係を深めることが成功だと思う人もいる。
大切なのは、自分なりの成功の定義を持つこと。他人の基準ではなく、自分の心が満足する形を見つけること。
完璧を求めすぎない
恋愛における成功体験を求めるあまり、完璧を求めすぎてしまうことがある。
でも、完璧な恋愛なんて存在しない。どんなカップルにも、ケンカはあるし、すれ違いもある。それでも続いていく関係こそが、本当の成功なのかもしれない。
私も昔は、映画のような完璧な恋愛を夢見ていた。でも現実の恋愛は、もっと地味で、もっと日常的で、もっと不完全なもの。その不完全さも含めて受け入れられるようになったとき、恋愛がもっと楽になった。
自分磨きも成功体験
恋愛の成功体験は、必ずしも相手がいなければ得られないものではない。
自分を磨くことで得られる自信や満足感も、立派な成功体験。
新しい趣味を始めた。 ファッションセンスが向上した。 コミュニケーション能力が上がった。 内面的に成長した。
これらはすべて、将来の恋愛にもつながる大切な成功体験。
今日からできる小さなステップ
恋愛の成功体験は、今日からでも積み重ねられる。
- 好きな人に挨拶するときに、いつもより笑顔で
- 興味のある人との会話で、質問を一つ多く
- 自分の好きなものについて、少し詳しく話してみる
- 相手の話に、心から興味を持って耳を傾ける
どれも小さなことだけれど、これらの積み重ねが大きな自信につながる。
成功体験は必ず来る
恋愛における成功体験がなくても、あなたは十分に価値のある人。
ただ、まだその機会に恵まれていないだけ。もしくは、既にある小さな成功に気づいていないだけ。
焦る必要はない。あなたのペースで、あなたなりの方法で、少しずつ前に進んでいけばいい。
そして覚えておいて。本当の成功体験は、相手に愛されることではなく、自分らしく愛せるようになること。
あなたの成功は始まっている
実は、この文章を読んでいるあなたは、もう成功の第一歩を踏み出している。
自分の恋愛について真剣に考え、改善しようとする意欲があること。それ自体が、とても価値のあること。
多くの人は、失敗を恐れて何もしない。でもあなたは違う。成功体験を求めて、前向きに行動しようとしている。
その気持ちがあれば、きっと素敵な成功体験が待っている。今度は、あなたが友達に恋愛話をする番。
その日を信じて、今日も一歩ずつ歩んでいこう。